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LGBTQ

日本における同性結婚実現までの道のりは? LGBTQ当事者でなくてもできること。

「同性婚」「LGBTQ」など最近よく耳にする機会が増えたのではないでしょうか? 現代の日本では以前に比べてジェンダー・セクシュアリティに対しての考え方や結婚の在り方が多様化しています。

しかし未だ日本での同性同士の結婚は認められていません。そのためわざわざ同性婚が認められている国に向かい、パートナーと婚姻関係を結ぶカップルもいるほどです。

一日でも早く日本でも明るい未来が実現するよう私たちが今できることをご紹介します。また、先進国である日本がなぜこんなにも同性婚実現に遅れを取っているのか、どのような課題が同性婚実現の妨げになっているのかも解説します。

そして今、同性パートナーとの将来について悩んでいる方や周りが結婚して焦っているLGBT当事者の方のお悩みも解決します。

性別を問わない結婚をスタンダードにしましょう!

本記事を監修した仲人

本記事は「5star縁結び」代表 川上紫乃さんにご協力いただきました。

川上さん

大阪府枚方市を中心に、結婚したい男女をサポートしています。

2016年、主婦から結婚相談所を立ち上げる。
「川上流あなたらしい婚活」を推奨し、年間お見合い件数、600組(2021年)
2021年「(株)TMS 成婚ゴールド賞」、「JMN成婚優秀賞」 W受賞
2020年「(株)TMS 成婚シルバー賞」、「JMN成婚優秀賞」 W受賞
一般社団法人「フォーハートフル」(仲人の学校)理事、webbing編集長
多方面で皆さんの婚活を応援サポート。

5star縁結びではLGBTサポートもしております。上手く進めて素敵な人を見つけましょう!

5star縁結び 公式サイト は こちら

LGBTQとは?

まずは「LGBTQ」という言葉についてです。

「LGBTQ」とはレズビアンLesbian)、ゲイGay)、バイセクシャルBisexual)、トランスジェンダーTransgender)、クエスチョニングQuestioning)の頭文字を取って組み合わせた言葉で性的少数者(セクシュアルマイノリティ)を表す言葉の一つです。

●レズビアン(Lesbian)
心の性が女性で恋愛対象も女性である人。

●ゲイ(Gay)
心の性が男性で恋愛対象も男性である人。

●バイセクシャル( Bisexual )
恋愛対象に女性も男性も含まれている人。

●トランスジェンダー (Transgender)
心の性と身体の性が一致しない人。

●クエスチョニング(Questioning)
性自認や性的指向が定まっていない、もしくは意図的に定めていない人。

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルは性的指向といい、どのような性別の人を好きになるかを表した言葉です。対して、トランスジェンダーは自分の性をどのように認識しているのかという性自認を表す言葉になります。

また、クエスチョニングは中高生などの若い世代に特に多く見られます。何か周りとの違和感を感じながらも自分の気持ちを整理できなかったり、まるで自分が劣っているように間違っているかのように感じてしまうことがあります。

大前提としてセクシュアリティは人の数だけ存在します。また、セクシュアリティはグラデーションのようなもので生きていれば変化するものです!レズビアンやゲイなど、はっきりと枠に当てはめることで安心する人も中にはいます。ですが枠に当てはまることが全てではなく、はっきりと定まらないのも何ら問題はないのです。

「私はわたし。」そう誰もが胸を張っていれば大丈夫なのです。

7割が賛成 同性婚が認められるのはそう遠くはないかも知れない

国として日本では同性婚が認められていませんが、実は多くの方が同性婚について前向きな考えを持っているのです。

結婚の⾃由をすべての⼈に – Marriage for All Japan ‒によって2019年に行われたの同性婚に関する意識調査では約7割強が同性婚について賛成の意思を示していることがわかりました。

結婚の⾃由をすべての⼈に – Marriage for All Japan ‒ の同性婚に関する意識調査(2019)より

また最近では同性パートナーを家族と認め、保証や控除が受けられる企業も増えています。さらに、年に一度開催される東京レインボープライドに参加や協賛をする企業も多く見られるようになりました。

もっとポップに明るい気持ちで笑い合える日が1日でも早くやって来ると嬉しいですよね!

どんなに好きでも結婚できない。法的に認められない関係とは

7割近くの人たちが賛成の意思を示している同性婚ですが、まだ日本で同性婚が正式に認められていないことで同性カップルの人たちはいくつかの悩みを抱えています。

例えば……
・所得税や相続税などの配偶者控除が受けられない。
・パートナーや相手の親の為の介護休暇や忌引きが利⽤できない。
・⼊院や⼿術の際に相⼿⽅が親族と同等に扱われない。

・パートナーが産んだ子供の親権者になれない。
・パートナーを扶養に入れることができない。

このように異性カップルでは通常、直面することのない壁にぶつかっているのです。
当たり前のことが当たり前にできず、自分たちの力ではどうにもすることができない問題なのです。

そこで行政が少しでも同性カップルの存在を認め、「できるだけ異性カップルと同じような制度などを受けられるように」と行ったのが「パートナーシップ制度」の導入です。

全国各地で導入中のパートナーシップ制度とは?

2015年から始まったパートナーシップ制度も今や140以上の自治体に

パートナーシップ制度という制度をご存じでしょうか? 「パートナーシップ制度」とは「各自治体が同性同士のカップルを婚姻に相当する関係と認め証明書を発行する制度」のことを表します。

パートナーシップ制度は2015年に東京都渋谷区と世田谷区で初めて施行されてから、2022年現在で140以上の自治体で施行されていることが渋谷区・認定NPO法人虹色ダイバーシティによる全国パートナーシップ制度共同調査でわかっています。

渋谷区・認定NPO法人虹色ダイバーシティによる全国パートナーシップ制度共同調査

全国総人口の4割以上の自治体人口をカバーしており、全国に広がりをみせているのです。

認定NPO法人虹色ダイバーシティによる渋谷区・虹色ダイバーシティ全国パートナーシップ共同調査

パートナーシップ制度は自治体にもよりますが大まかには以下の流れでパートナーシップ宣誓受領書が交付されます。

パートナーシップ宣誓受領書交付の流れ

①各自治体のパートナーシップ制度を対応している課に連絡をし、申請日を決める。

②申請日に必要書類(住民票の写しや独身証明書、運転免許証などの本人確認書類など)を揃えて、指定された場所へ向かう。

③申請を行う。

④パートナーシップ宣誓受領証受領証の交付。

自治体によってはパートナーシップ宣誓受領書の交付を受けることでより多くの制度を活用することができるようになります。

大阪府枚方市ではパートナーシップ宣誓制度を利用すると結婚等新生活支援事業を受けることができます。

ファミリーシップ制度で「かぞく」の形を考える

パートナーシップ制度について紹介してきましたが、「かぞく」の形を考えるという観点から最近ではファミリーシップ制度という仕組みを採用している自治体も増えてきています。

ファミリーシップ制度とは、カップルの関係だけでなく二人の子どもも含めて家族として公に証明する制度です。

日本では2021年に兵庫県明石市で初めて導入されました。自治体にもよりますがファミリーシップ制度のメリットは同性カップルだけにとどまりません。事実婚を考えているカップルや性別が男女どちらにも属さないと感じている人など、性別にとらわれずにパートナーとの関係を公に証明できるのです。

子どもを持つ同性カップルにとって、パートナーとの関係だけでなく二人の子どもも含めた家族の形を公に認められることで以下のようなメリットが生まれます。

例えば……
・医療機関でパートナーだけでなく子どもも含めて家族として説明や手続きを受けることができる。
・自治体が運営する住宅に家族として入居することができる。
・子どもの通う学校で家族としての扱いを受けられる。

また、兵庫県明石市では多様性を尊重し書類様式も多数用意されているため、それぞれのカップルの関係性に応じて選択できるようになっています。

同性婚を見据えた多様な家族の在り方が選択できる現代の日本は少しずつ前に進んでいるのかもしれませんね!

結局は他人。パートナーシップ制度の現状

日本各地の自治体で導入が進んでいるパートナーシップ制度ですが法的効力を持たないためパートナーは配偶者として扱われることがありません。そのためパートナーシップ制度だけでは不十分な仕組みであると考えられています。パートナーシップ制度導入の次には同性婚の実現が必要不可欠なのです

パートナーシップ制度を利用して自治体から公に関係を認められた場合でも、その他の場所でパートナーとの関係性が認められるかどうかはそこで対応する人によって変わります。そのため、同性カップルでもパートナーシップ制度を利用しないというカップルも一定数存在します。

パートナーシップ制度の導入自治体が増えることはとても喜ばしいことだと考えます。導入自治体数が増加して制度を利用するカップルがの存在が数値として確認できることは、同性カップルにおいて婚姻関係を認めてほしいというニーズが一定数あることを証明できるからです!

各自治体がパートナーシップ制度の導入を通じて国に同性婚の必要性を訴え続け、いつの日か日本でも同性婚が認められる日が来ることを願っています。

同性婚が前提とされていない日本が抱える問題とは

日本国憲法第14条1項では「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」とし、法の下の平等が記されています。しかし、第24条1項では「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」と記されています。ここでの「両性」とは男女のことを指しており、同性婚を法的に認めるためには憲法の改正が必要であるとされているのが現状です。

国としては同性同士の結婚を否定しているわけではありません。ただ単に、同性婚を認めるという考えが想定されていなかっただけなのです。

日本では古くから家父長制男尊女卑などの性差が浸透しており、性がある種の商品としても扱われているのが現状です。そのため、男と女を平等視するのはもちろん、多様な性を誰もが当たり前のように受け入れるのにはそれなりの時間がかかってもおかしくないかもしれません。

海外ではなぜ同性婚が実現したのか。性別だけに囚われない多様な世界へ

2001年、オランダで初めて同性婚が法的に認められてから、現在では世界30カ国で同性婚が法的に認められており、アジアでも唯一台湾で認められています。

認定NPO法人 虹色ダイバーシティによる性的指向に関する世界地図(2021年1月時点)

ではなぜ海外では同性婚の法制化が実現したのでしょうか。

世界で初めて同性婚の法制化を実現させたオランダでは、同性婚の法制化のために新たに法律を設けたわけではなく、既に存在している法律に対して新しい解釈を取り入れ、誰もが平等に同じ条件で婚姻関係を結べるようにしたのです。

上の段落で取り上げたように、日本国憲法でも決して同性婚を禁止すると書かれているわけではありません。オランダのように既存の法律に対して現代の社会に合った新たな解釈を用いることで日本も同性婚の法制化に近づけるでしょう。

同性婚の実現で不利益は起こらない。幸せのカタチはいくつあっても困らない。

同性婚を望んでいる当事者にとって、同性婚が法的に認められていない現状というものは異性同士の結婚を望んでいる人たちと同じスタートラインにすら立てていないことを表します。本来であれば悩むはずのないことに悩まされ、選択肢すらも与えられていないのです。しかし、もし日本でも同性婚が法的に認められるとたくさんのメリットが生まれます!

例えば……
・配偶者控除を受けられる。
・遺産相続が可能になる。
・パートナーの医療行為について同意が可能になる。
・民間企業などで家族サービスを受けられる。
・パートナーと共同親権を持つことができる。

このようなメリットは決して当事者だけのものではありません。多様性が尊重される今、国や民間企業に対してプラスになるだけでなく、私たち一個人においても周りで悩む人が減るのですから嬉しいことです。

もしかするとあなたの友人や家族で同性婚について悩んでいる人がいるかもしれません。誰もが自分らしい幸せのカタチを持ち、互いの幸せを尊重し合う世の中になることを望みます。

今、私たちができること。

今、私たちができること。それは意思表示をすることだと考えます。

セクシュアリティは明確に目に見えるものではないことが多いものです。また、プライベートな部分でありセンシティブな問題でもあります。だからこそはっきりと意思表示をすることに価値があるのです。

決して難しいことではありません。簡単にできることもたくさんあります。
まずは「正しく知る」ということです。私たちは知らないというだけで距離を取ることがあります。皆さんも「今まで食わず嫌いしていたけれど、食べてみたら意外と美味しかった!」という経験ありませんか?

知識を得ることは視野を広げることに繋がります。みんなで常識をアップデートし続けましょう!

あなたも今日からアライ

LGBTQや同性婚について正しく知り、「当事者に寄り添いたい!」「当事者の活動を支持、支援したい!」という方に今日からできることの一つが「アライ」になることです。

「アライ」(ally)とは「味方」「同盟」を意味する英単語です。LGBTQに対する理解や支援をする際に使われます。最近では当事者間でも相手のセクシュアリティに対して理解をして傷つけることがないよう、アライであることを表明する人も増えてきました。

「アライ」という言葉はLGBTQだけに使われるものではないため、どのような価値観であっても適切に向き合う気持ちがあれば誰でも表明することができます。また、はっきり声に出して表明せずとも行動や態度でアライだと示すこともできます。最近ではSNSのプロフィールなどにアライであることを表記している人もいますよ。

ぜひ皆さんもできるところから寄り添ってみてください!

悩んだら結婚相談所へ LGBTQ専門の仲人とパートナー探しを。

結婚相談所は恋愛のプロである仲人がパートナー探しのお手伝いをしてくれる場所です。最近ではLGBTQの方のパートナー探しに特化した結婚相談所もあります。

今回この記事を監修していただいた川上さんの5star縁結びではLGBTサポートも行っています。LGBTQだけでなくアセクシャルやノンセクシャルなどの方ももちろん、マイノリティだからと婚活やパートナー探しに踏み切れていない方、どなたでもお気軽にご相談ください。境界線を設けることなくじっくりお話をして一人ひとりに合った婚活、パートナー探しを行います。

生涯を共に過ごすパートナーを見つけるために恋愛・結婚のプロである仲人に気軽にサポートしてもらいませんか?

5star縁結び 公式サイト は こちら

あなたにも素敵な出会いがありますように!

この記事を書いた人

Webbing編集部 Wakana

大学に通いながら幅広いジャンルの記事を書いています。
若者目線を生かした記事で多様化している婚活の魅力をお伝えできればと思っています。

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Wakana
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