先日、ご近所さんからこんな話を聞きました。
息子が32歳、娘が28歳になるんだけど、2人ともまだ結婚しないのよ~
子どもらは実家から仕事に通うだけの毎日で、私は未だにずっと、夫・息子・娘のお弁当を作り続けてるの。毎日夕飯の支度をして、部屋の掃除と洗濯もして・・・。
夫のことならまだしも、私はいつまであの子たちの世話を続けるのかしら・・・。
そう考えると、ゾっとするの。
早く結婚してほしいけど、その素振りが全くなくて、私だけが焦っているみたいで…。
それとなく結婚を仄めかすと、すっごく嫌がられるのよね~。
お年頃のお子さんを持つ親御さんの、共通の悩みですよね。
このお話を聞いた後日、興味深い記事を見つけたので、みなさんにシェアしたいと思います。
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2021年11月末、2020年国勢調査の人口等基本集計の確定結果が発表されました。
それを元に計算、そして作成された「生涯未婚率(50歳時未婚率)」の表が、東洋経済オンラインに載っていたのでご紹介いたします。
生涯未婚率とは、日本政府が人口の統計において用いている用語であり、50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人間の割合を意味する言葉である。2017年頃から、日本政府の刊行物では50歳時未婚率の語を代わりに用いることが多い。
Wikipediaより
この表によると、
2020年 男性の25.7%(約4人に1人)、女性の16.4%(約6人に1人)の人が、50歳までに1度も結婚したことがない・・・という結果になっています。
これを見て、未婚の方が驚くのはもちろんですが、その親御さん世代は、もっと心配になりますよね?
「息子(娘)に早く結婚してもらいたいけれども、30代になったのに結婚相手の影も形もない、果たして息子(娘)は結婚できるのだろうか?」
前出のA子さんのように、お子さんの将来に不安になって悩みをもつ親御さんが、たくさんいらっしゃいます。
そこで、今回は「結婚したいのにできない!」というお子さんや、中には「結婚しない!」と宣言しているお子さんをもつ親御さんへ、理由と対策についてお伝えします。
本記事を監修した仲人
本記事は「5star縁結び」代表 川上紫乃さんにご協力いただきました。
大阪府枚方市を中心に、結婚したい男女をサポートしています。
2016年、主婦から結婚相談所を立ち上げる。
「川上流あなたらしい婚活」を推奨し、年間お見合い件数、600組(2021年)
2021年「(株)TMS 成婚ゴールド賞」、「JMN成婚優秀賞」 W受賞
2020年「(株)TMS 成婚シルバー賞」、「JMN成婚優秀賞」 W受賞
一般社団法人「フォーハートフル」(仲人の学校)理事、webbing編集長
多方面で皆さんの婚活を応援サポート。
当相談所でも、子どもの結婚を心配して、最初から親子で無料相談に来る人、または親御さんが当相談所に問い合わせしたあと、親に促されて本人だけで無料相談に来る人、いろいろいらっしゃいます。
最近は親御さんがお子さんの婚活をいろんな形で関わって、婚活をスタートする人、本当に多いですよ。
5star縁結びでは、親子で取り組む「親子婚活」を積極的に応援しています。
息子・娘が結婚しない主な理由について
お子さんが「結婚しない」と考える理由は、どんなことがあるのでしょう。
親御さんから上がる声の中で、代表的なものを6つご紹介します。
息子が独身を謳歌し、自由気ままな生活を続けたがっている
昔から「独身貴族」なんて言葉がありましたよね?(最近は「おひとりさま」という言い方が多いでしょうか)
主に、独身を謳歌している男性に向けての言葉ですが、結婚していない人がみんな「独身貴族」というわけではありません。では、独身貴族の具体的な特徴を挙げると、
- お金に余裕がある
- 仕事が好き
- ちょっとわがまま
- 趣味が多い
- 今は結婚する気がない
という方が多いそうです。
要するに、お金や時間を自分のためだけに好きに使いたい、ということですね。
今では、「ひとり焼肉」「ひとりカラオケ」など、本来複数人で行くようなお店でも、一人で行動しやすい「おひとりさま」文化が定着しました。
これだけ自由に一人で遊べるとなると、確かに結婚する必要性を感じないのも無理ないのかもしれません。
しかしコロナ禍以降、世間はずいぶん変わりました。
独身を謳歌していた人の中にも、
「仕事がテレワークになり、1日誰とも話さない日を過ごすようになって、既婚の同僚が羨ましく感じ、婚活を始めた」
なんて人が増えました。
アフターコロナでも、この波は続くと思われます。
今、このとき!
独身を楽しんでいる息子さんにも、パートナーの存在を意識させるような言い方で、婚活を促してみるのはどうでしょう。
息子が自身の収入が少ないことを気にして、結婚しない
婚活において、今も昔も 女性が結婚相手を探す条件に「年収」を求めることは変わりません。
仮に息子さんの収入が年相応でない、もしくは非正規雇用(契約社員やアルバイト)である場合は、婚活しても結婚できる可能性は著しく低くなります。
では、同年代の男性は、いったいどれくらいの年収があるのでしょうか?
国税庁の調査によると、平均年収は以下の通りになります。
年 齢 | 平均年収 |
25~29歳 | 402.7万円 |
30~34歳 | 470.0万円 |
35~39歳 | 528.8万円 |
40~44歳 | 582.7万円 |
45~49歳 | 629.2万円 |
国税庁 令和元年民間給与実態統計調査より
上の表を参考に、息子さんの年収と比べてみて、差が大きく下回るようなら、結婚相手を探すよりも先に、今より高い給料のところに転職、もしくは副業、そして非正規雇用なら改めて就職することを進言してみてはいかがでしょうか。
息子が出会いに対して消極的になっている
婚活や恋愛に消極的な男性が、昨今増えています。
消極的な男性の心理状態として、3つほど挙げられます。
- 婚活や恋愛に対して自信がない。
➜見た目、収入面などで、自己評価が低い - 自分から行動するのが面倒くさい。
➜受け身や待ちの姿勢でいるタイプ - 結婚する必要性をあまり感じない。
➜まだまだ自由でいたい
こういうタイプの息子さんが結婚を望むなら、ひとりで婚活するのはしんどいかもしれません。
プロ(仲人や婚活カウンセラーなど)にアドバイスを受けながら、二人三脚で婚活することをお勧めします。
例えばプロが、上記の「消極的な男性の心理状態」の方にアドバイスするとしたら、
- 見た目に自信がない男性には ➜ どこをどう直せば良くなるのか
- 受け身の人には ➜ 受け身での婚活はどういう結果になりやすく、どうしたらよいのか
- 自由と結婚を天秤にかけて迷っている人には ➜ 婚活時期は本当に今なのか
など、じっくりとお話を聞いた上で、本人に考えを整理してもらい、その人その人に合ったアドバイスや活動方法を示してくれるので、婚活がとてもスムーズに始められます。
娘が実家暮らしに居心地よさを感じ、結婚しない
「子ども部屋おばさん」という言葉を知っていますか?
一人暮らし(独立)していてもおかしくない年齢ながらも、実家暮らしを続けている女性のことを指します。(一般的にアラフォー女性に使うそうです)
定職を持ち、些少ながらも実家にお金は入れている、しかしながら家事負担&精神的負担は親に甘え、給料の大半と仕事以外の時間は、自分の好きなように使う・・・。
あれ?前述の「独身貴族」にちょっと似ていますね(笑)
やはり自分の好きなことだけをして過ごせるのは、他人と一緒に暮らす結婚に、メリットを感じなくなってしまいます。
この場合、まず「出来るだけ家の家事を娘に負担してもらう」ことから始めてみましょう。
「実家に住むのは当たり前」から「いい年をしてまだ親に世話になっている」と意識を変えさせるだけで、今までに比べ居心地が悪くなります。
経済的自立(一人暮らし)はすぐには無理でも、精神的自立は、意識を変えて努力すれば可能です。
そうすると自ずと、結婚や婚活を意識するようになります。
娘の連れて来た結婚相手に親が反対、彼と別れてしまった娘は「結婚はしない!」と宣言
結婚をしないお子さんの中には、「したくても出来ない」というお子さんの他に、「結婚しない!」と宣言しているお子さんもいます。
次のお話は、娘が親の理想にそぐわない結婚をしようとして、ご両親が大反対。
彼とご両親の間で悩み、結局 彼(結婚)をあきらめ、最終的には「結婚しない!」と宣言してしまった娘さんのお話をご紹介します。
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ある女性(25歳)が、結婚相手を両親に紹介しました。
はじめ両親は、娘が連れて来た青年を大変気に入りましたが、出身地を聞いて戸惑いました。娘と両親が住むのは大阪、青年は沖縄出身で、就職で来阪し娘と出会いました。
両親は青年に尋ねました。
「このまま大阪に永住するのか?それとも将来的に沖縄に帰るつもりなのか?」と。
青年は「僕は長男なので、ゆくゆくは沖縄に帰ります」
これを聞いて、両親は手のひら返しの「結婚反対!」に変わりました。
娘はひとりっ子だったのです。「娘には近くに居てほしい」というのが両親の正直な気持ちです。
この結婚話は揉めに揉めまくり、結局両親が「私たちを取るか、彼を取るか、どちらかを選べ」とまで言って娘を追い詰め、娘は泣く泣く彼と別れました。
それから15年。
結局娘は誰とも縁がなく、もうすぐ40歳になります。
両親は今になって、言います。
「結婚はしないのか?誰かいい人はいないのか?誰でもいいから結婚してくれ」
この言葉に娘は、大激怒!
「誰でもいいなら、なぜあのとき、あの沖縄の彼と結婚させてくれなかったの?」
「私は彼が本当に好きだった。彼以外は結婚してもいいと思える人はいなかった」
「もうこんな歳になってしまった。私は結婚しない!」
両親は今更ながら、自分たちのしたことに後悔するのでした・・・。
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私はこのお話を聞いたとき、複雑な気分になりました。このお話では、誰も幸せになった人はいませんよね・・・。
娘さんは、とうとう「結婚しない宣言」をしてしまいました。
とはいっても、時間を置くと気持ちも和らぐかもしれません。
それに宣言をしたものの、心の奥底では「結婚したい」と思う気持ちがあるかもしれません。
娘さんの心が落ち着いた頃合いを見計らって、歩み寄り、本心を聞き、娘さんの承諾を得た上で、親御さんが相手を探すというのもひとつだと思います。
「仕事が忙しいし、土日が休みじゃないので婚活できない」という娘
仕事が忙しい人は、自分が自由になる時間が少ないのは事実でしょう。
しかし、忙しいと本当に婚活出来ないんでしょうか?
そこで、仕事をしている男女が、土日どれだけ働いているのか、調べてみました。
全国の有職者のうち、(土)(日)に働いている人の割合
- 土曜日に労働している人 33.5%
- 日曜日に労働している人 21.5%
『平成28年 社会生活基本調査結果』(総務省統計局)より引用
ということは上記から、全国の働いている人の休日は、土曜日が7割弱、日曜日は8割弱ということが分かります。
そう考えると、たしかに平日がお休みの人は、他者と予定を合わせにくいかもしれません。
先日も、あるお母さまが
娘がねぇ、
「結婚したいけど仕事が忙しい。それに私の休みは平日だから婚活ができない。だからお母さん、私の代わりに代理お見合い行ってきて~」
な~んて、バカなこと言うんですよ~。。。
とため息交じりでお話しされていました。
いえいえ、土日が休みでなくても婚活できますよ!
やり方によって、平日がお休みの人でもちゃんと活動できます。
例えばシフト制の方なら、仕事前の午前中や、仕事上がりの夜にお見合いすることもできますし、なんなら今は、オンラインお見合いだって盛んです。自宅から隙間時間でできますよ!
どうぞ親御さんから娘さんに助言してあげてください。
親が心配すればするほど、息子・娘はプレッシャーを感じる
親御さんがお子さんの将来を気に掛けるのは、当然です。
それはお子さんを愛しているからこそです。
しかし、気に掛ける方法によっては、お子さんからすると「ありがた迷惑」な場合も多いようです。
息子・娘が「ほっといてくれ!」と思う親からのプレッシャー場面
- 「ご近所の○○さんの息子(娘)さんが結婚した」といちいち報告してくる。
- 「誰とでもいいから結婚して」と、もはや投げやり。
- 「あなたに彼氏(彼女)がいないなら、お見合い話があるんだけど・・・」と勝手に勧める。
うーん、確かにお子さんの立場からしたら、どれをとってもプレッシャーですよね。
ですが、親が自分を心配してくれる気持ちも、理解しているはずです。
ここまで育ててくれたことに感謝しているからこそ、お子さんはプレッシャーに感じるのです。
できることなら親を安心させたい、望みを叶えたい、でも環境と自分の気持ちが思い通りに行かないからツライ、というのがお子さんの本心だと思います。
親の方は、ただ心配しているだけで、プレッシャーを与えてるつもりはないでしょう。しかし、お子さんはプレッシャーだと感じてますし、それが進むとストレスになってしまいます。
それは親の本意ではないですよね?
では別の視点から、お子さんの助けになる方法を考えてみませんか?
親として、息子・娘に出来ること
婚活において、親が子どもの助けになる方法を3つ考えてみました。
息子・娘と対話し、本音を聞き出す
もし、お子さんの結婚を心配しているのなら、一度軽い気持ちで「結婚観について」聞いてみてください。
結婚しない理由が「面倒くさい」や「忙しい」「ただ尻込みしてる」だけなら、親御さんからのひとことや行動で結婚に意識が向くかもしれません。
また、親子で結婚観について話すことで、誤解が解けたり、相手の考えを把握することもできます。
親子のコミュニケーションが増え、不安が軽減しますよ。
お互いの考えが分かって、親子関係が好転した例
CASE①
親:私たち親が死んだら、この子はひとりぼっちになってしまう。
子:世間体を気にして、親は「結婚しろ」と急かすのかと思った。
僕(私)のことを考えてくれてのことだったのか。
CASE②
子:今、新しい仕事を任されたばかりだから、それに邁進したい。
2~3年したら落ち着くから、婚活するならそれからだと思ってる。
親:ちゃんとライフプランを立ててたのか。しっかり考えていて嬉しい。
親も一緒になって行動する
「結婚する」「結婚しない」は本人の判断ですが、「結婚したいのに出会いがない」「努力しても結果に結びつかない」とお子さんが悩んでいるのなら、親として何か手助けできないか・・・と思いますよね。
では、親御さんからお子さんへアドバイスができるよう、少し婚活の種類について簡単に勉強してみましょう。
婚活の種類 | かかる費用 | 安 全 | サポート |
合コン・ 友だちの紹介 | 合コン参加費 | 友人の紹介なので身元はしっかりしてるが、どちらかというと恋活向き | 友だちの助け |
婚活パーティー | パーティー参加費 | 身元はしっかりしてるが、必ずマッチングするとは限らない | なし |
マッチングアプリ | 会費無料~ 1ヶ月1万円前後 スマホ1つで手軽にスタート | 身分証、卒業証書、年収証明の提示がいらないところが多いので、中には詐称している人がいる場合がある。 アプリによっては、真剣度が低い会員がたくさんいるが、実際にマッチングアプリで結婚してる人が多いのも事実 | 基本的になし (アプリによってサポートがあるところも) |
結婚相談所 | 入会金、登録料、会費、成婚料 (価格は相談所による) | 身分証、卒業証書、年収証明、独身証明書の提出が義務なので身元等は確実。 活動期間も決められていることが多いので、結婚まで最短。真剣度高い | 基本的にあり (価格コースに よるところも) |
簡単に説明してみました。
ざっと見て、コミュニケーション能力に長けてる人、または男女交際に慣れてる人は、合コン・婚活パーティー・マッチングアプリでの活動も、結婚に結びつく可能性があるでしょう。
しかし、異性に慣れてない人、人見知りしやすい人、仕事が忙しい人、受け身な人は、少々お値段は張りますが、安心・サポート力の高い結婚相談所での活動が向いています。
そして実際、2020年に婚活して結婚に至った人の活動スタイルは、
①マッチングアプリ ②結婚相談所 ③お見合い
の順で多いようです。
お子さんの性格や生活のスタイルに合わせて、活動場所を選ばれるといいでしょう。もちろん併用も可能です。
親御さんの方でさらに詳しく調べてから、お子さんに勧めるといいですね。
結婚相談所なら、初回無料相談をしているところもたくさんありますよ。
長い目で見守る
お子さんが婚活を始めることになったら、親御さんは見守ってあげてください。
もちろん、子どもさんの方から相談してきたり、意見を求められたら別ですが、お子さんから何も言ってこない間は、基本的にそっとしておきましょう。
気になるのは分かりますが、
「最近、お休みにはずっと家にいるのね。婚活はどうなってるの?」
「この前の交際相手の人とはどうなったの?」
と根掘り葉掘り聞くのは、お子さんの気持ちを逆撫でします。黙ってることも応援だ、と思ってあげてください。
それよりも落ち込んでそうな時、元気がなさそうな時、機嫌が悪そうな時など、いつもと違う時があれば、外食に誘ったり、買い物に誘ったりして、気分転換に協力してあげてください。
理由を言わず誘っても、お子さんの方は「何も聞かず、自分を気遣って元気づけてくれてるんだな」と分かります。
それだけで、「また婚活頑張ろう」と思えますよ。
結婚は、お相手とのご縁です。
婚活してるからといって、100%成功するとは限りませんし、その過程は決して楽しいことばかりではありません。
1番そばにいる親御さんには、常にお子さんの100%味方でいてあげてください。
出会いが見つからないのであれば、結婚相談所に相談
婚活についていろいろお話しましたが、一番結婚に向けて効率よく活動できるのは、やはり結婚相談所です。
プロの仲人は、今まで数百人以上の男女を見てきています。
いろんなパターンに対するアドバイスも的確にできます。
他の婚活ツールに比べ、結婚相談所は費用は掛かりますが、その分手厚いサポート力があります。
結婚相談所によって、良心的な度合、サポート力、費用など違いますから、何から始めればいいのか分からない方は、このサイトの「お問い合わせ」からご相談してみてください。
疑問解消のお手伝いをさせていただきますよ。
まず親御さんから婚活の一歩、踏み出してみましょう!その一歩がお子さんの未来を変えるかもしれません。
Webbing編集部 toshi
婚活系のYouTubeにハマり、独学&プロのお話を伺いながら婚活について勉強中。
自身もお見合い結婚経験者なので、婚活中のみなさんの気持ちはわかるつもりです。
婚活に関するさまざまな情報をみなさんにお届けして、少しでも不安解消のお手伝いができれば・・・と思っています。